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交通誘導2級とは?未経験から資格を取得する方法も解説します

交通誘導2級とは?未経験から資格を取得する方法も解説します

工事現場や駐車場などで、交通誘導の仕事をしている人を見かけることは多いでしょう。資格や経験がなくても交通誘導の業務はできますが、資格を取るとさまざまなメリットがあることをご存知でしょうか。

そこで本記事では、交通誘導の資格の一つである「交通誘導2級」について、取得する方法やメリットを解説します。

交通誘導2級について知っておこう

はじめに、交通誘導2級とはどのような資格なのか、取得によりどのようなメリットが得られるのかを解説します。

動画でご紹介!交通誘導2級とは?

※記事の要点を凝縮して4分程度でご覧頂けます

交通誘導2級とは

交通誘導2級とは、警備業法で定められた国家資格の一つで、正式名称を「交通誘導警備業務2級」といいます。

2級の取得に資格や実務経験は必要なく、誰でも受検可能です。2級の上には1級もあり、2級取得後に実務経験を1年以上積むことで、1級の受検資格を得られます。

なお、「警備員等の検定等に関する規則」の第2条では、自動車専用道路や高速道路での交通誘導をする際に、交通誘導2級以上の資格を持つ警備員を1人以上配置しなければならないとされています。

参考:e-Gov法令検索「警備員等の検定等に関する規則」

参考:交通誘導1級と2級の違いとは?取得のメリット・試験内容・流れも紹介

交通誘導2級を取得するメリット

警備員として交通誘導を行なうだけなら、特別な資格は必要ありません。しかし、資格を持っていれば資格手当が得られ、給与アップが期待できます。

交通誘導2級の取得後、1年以上の実務経験を積んで1級の試験にも合格すれば、現場を監督する役割を与えられる可能性もあります。また、多くの警備会社が、資格合格者を雇用したいと考えるため、転職の際にも有利に働きます。

キャリアアップしたいと思っている方、収入を上げたいと思っている方は、積極的に取得しておきたい資格です。

交通誘導警備は雑踏警備とともに2号警備に分類されます。2号警備員として活躍を目指すなら、交通誘導1級・2級とともに、雑踏警備1級・2級を取得していくのもおすすめです。

参考:雑踏警備と交通誘導警備は何が違う?仕事内容や違いを解説

参考:イベント会場等の警備員に必須の雑踏警備2級とは?企業様向け情報も紹介

交通誘導2級の取得方法

交通誘導2級の取得方法

交通誘導2級を取得する方法は、大きく分けて2つあります。それぞれの方法ついて解説します。

特別講習を受ける方法

公安委員会の登録を受けた機関が実施する、特別講習を受ける方法です。現在警備員として働いている方は、警備会社を通して申し込むことが多いでしょう。

特別講習の内容や受講料などは、その対象が現在警備員として勤務している方か、これから警備員を目指そうとしている方かで異なります。未経験者を対象とした講習については、のちほど紹介します。

現役警備員の方の場合、学科講習を7時限・実技講習を5時限受けて、4時限の修了考査に合格すれば修了証書が交付されます(※1時限は50分)。

特別講習での合格率は60~70%と難易度があまり高くないため、合格を目指しやすい点はメリットといえます。一方で、受講料が3万3,000円(税込)と高めな点はデメリットです。

交通誘導2級の検定を受ける方法

2つ目は、公安委員会が行なう検定試験を直接受ける方法で、直接検定とも呼ばれます。

現在、警備員として勤務している方が対象となり、検定申請をして学科試験・実技試験ともに90点以上を取れば、修了証明書が交付されます。

講習を受ける必要がないので拘束時間が短く、検定料も1万4,000円と特別講習よりも安く受けられるのがメリットです。

ただし、講習がない分、試験の内容を独学で身につけなければいけません。そのため、特別講習よりも合格率が低いといわれています。

未経験者が交通誘導2級を取得する方法

警備の仕事に従事したことのない方が交通誘導2級を取得するには、特別講習のうち未経験者を対象としている「警備員になろうとする者の講習」を受けます。

この講習は1時限50分で、学科講習28時限、実技講習14時限、修了考査4時限の計46時限で構成されています。修了考査で、実技・学科ともに100点満点中90点以上を取ることが合格の条件です。

受講料は7万9,200円(税込)と、警備員向けの特別講習や直接受検よりもかなり割高になっています。

修了考査で合格点を取ると講習会終了証明書が発行されるので、所在地を管轄する警察署へ持参し、合格証明書の交付申請を行ないます。

参考:警備業務検定の特別講習とは?直接検定との違いも詳しく解説

交通誘導2級の試験内容

交通誘導2級の試験内容

ここでは、交通誘導2級の試験で問われる知識やスキルなどを紹介します。

学科試験

学科試験のおもな内容は、以下のとおりです。

  • 警備業務の基礎知識に関すること
  • 交通誘導警備業務の専門知識に関すること
  • 道路交通法などの法令に関すること
  • 応急措置に関すること

「法令に関すること」では、道路交通法のほかに、警備業法や憲法、刑法などの知識が問われます。また、「応急措置に関すること」では、工事現場などで事故や緊急事態が発生した際の対応に関する知識が試されます。

参考:警視庁「交通誘導警備業務検定(1級・2級)の学科試験及び実技試験の出題範囲及び配点の基準」

実技試験

実技試験では、以下のような技能が評価されます。

  • 交通誘導警備業務用資機材を使用した人や車両の誘導
  • 事故発生時の対応
  • 緊急時の護身用具の使用

交通誘導警備業務に欠かせない、徐行・停止・進行・後進・幅寄せといった誘導動作を正確かつわかりやすく行なうスキルが求められます。また、学科試験でも問われた事故・緊急時の対応も、押さえておく必要があります。

参考:警視庁「交通誘導警備業務検定(1級・2級)の学科試験及び実技試験の出題範囲及び配点の基準」

2025年|交通誘導2級の試験日

ここでは、2025年の交通誘導2級の試験日について紹介します。

なお、申し込み期間については、講習・検定ごとに確認が必要です。また、申し込み数が少ないと実施されないこともある点に注意しましょう。

特別講習

主要な都府県における2025年の特別講習の日程は、以下のとおりです。

【現行警備員対象】

東京2月27日(木)~28日(金)
3月13日(木)~14日(金)
3月21日(金)
4月3日(木)~4日(金)
4月17日(木)~18日(金)
5月15日(木)~16日(金)
5月22日(木)~23日(金)
10月9日(木)~10日(金)
10月30日(木)~31日(金)
11月6日(木)~7日(金)
11月20日(木)~21日(金)
12月4日(木)~5日(金)
12月18日(木)~19日(金)
埼玉3月8日(土)~9日(日)
4月26日(土)~27日(日)
6月21日(土)~22日(日)
10月25日(土)~26日(日)
12月20日(土)~21日(日)
神奈川3月15日(土)~16日(日)
5月24日(土)~25日(日)
6月28日(土)~29日(日)
11月8日(土)~9日(日)
12月13日(土)~14日(日)
千葉3月22日(土)~23日(日)
5月17日(土)~18日(日)
10月25日(土)~26日(日)
12月20日(土)~21日(日)
群馬4月17日(木)~18日(金)
9月19日(金)~20日(土)
栃木5月24日(土)~25日(日)
9月20日(土)~21日(日)
11月22日(土)~23日(日)
茨城4月19日(土)~20日(日)
10月11日(土)~12日(日)
長野4月19日(土)~20日(日)
9月20日(土)~21日(日)
新潟3月20日(木)~21日(金)
6月5日(木)~6日(金)
大阪3月8日(土)~9日(日)
3月22日(土)~23日(日)
4月6日(土)~7日(日)
5月10日(土)~11日(日)
10月5日(土)~6日(日)
11月1日(土)~2日(日)
12月6日(土)~7日(日)
愛知4月22日(火)~23日(水)
5月27日(火)~28日(水)
6月10日(火)~11日(水)
6月24日(火)~25日(水)
福岡3月15日(土)~16日(日)
4月26日(土)~27日(日)
10月25日(土)~26日(日)
11月29日(土)~30日(日)
研修センターふじの(神奈川県)
※警備員特別講習事業センター直接実施分
6月18日(水)~19日(木)

※2025年4月24日時点公表分

参考:一般社団法人警備員特別講習事業センター「交通誘導警備業務」

参考:一般社団法人東京都警備業協会「特別講習年間予定表」

参考:一般社団法人埼玉県警備業協会「特別講習日程・仮申込」

参考:一般社団法人神奈川県警備業協会「特別講習」

参考:一般社団法人千葉県警備業協会「特別講習日程」

参考:一般社団法人群馬県警備業協会「事業実施計画」

参考:一般社団法人栃木県警備業協会「講習会」

参考:一般社団法人茨城県警備業協会「特別講習日程」

参考:一般社団法人長野県警備業協会「令和7年度 特別講習実施計画」

参考:一般社団法人新潟県警備業協会「警備員の資格取得」

参考:一般社団法人大阪府警備業協会「特別講習」

参考:一般社団法人愛知県警備業協会「令和7年度特別講習実施予定表」

参考:一般社団法人福岡県警備業協会「警備員教育・特別講習」

【未経験者対象】

研修センターふじの(神奈川県)
※警備員特別講習事業センター直接実施分
5月27日(火)~6月1日(月)

参考:一般社団法人警備員特別講習事業センター「2級(「警備員になろうとする者の講習」一般対象」

直接検定

主要な都府県における2025年の直接検定の日程は、以下のとおりです。

都府県名学科試験実技試験
東京5月24日(土)
11月8日(土)
7月5日(土)
2026年1月24日(土)
埼玉未定未定
神奈川10月22日(水)11月6日(木)
千葉10月15日(水)11月29日(土)
群馬9月10日(水)12月6日(土)
茨城7月22日(火)
10月6日(月)
長野7月5日(土)7月12日(土)
新潟未定未定
大阪12月6日(土)
愛知11月6日(木)
福岡5月27日(火)
9月下旬
11月中旬

※2025年4月24日時点公表分

参考:警視庁「警備員検定合格証明書の取得方法公安委員会が実施する直接検定公安委員会が実施する直接検定の実施予定表(令和7年度)」

参考:埼玉県警察「警備員検定試験実施の告示」

参考:神奈川県警察「警備業にかかる各種講習・検定について」

参考:千葉県警察「警備員等の検定」

参考:群馬県警察「警備業関係手続」

参考:茨城県警察「警備業に係る講習及び検定について」

参考:長野県警察「警備業関係のお知らせ」

参考:新潟県警察「公安委員会が実施する検定」

参考:大阪府警察「令和7年度 警備業関係講習・検定実施予定」

参考:愛知県警察「警備員指導教育責任者資格者証取得講習及び直接検定の実施予定」

参考:福岡県警察「警備業に関する講習及び検定の実施予定」

交通誘導警備員の求人・交通誘導の依頼は「SPD株式会社」

交通誘導警備員の求人・交通誘導の依頼は「SPD株式会社」

SPD株式会社は、2021年に創立50周年を迎えた歴史のある警備会社です。身の回りの安心安全を維持し、夢のある社会づくりに貢献することを使命とし、幅広い警備業務を行なっています。

最後に、交通誘導警備員として働きたい方、交通誘導を依頼したい企業の方へ、SPD株式会社を紹介します。

交通誘導警備員として働きたい方へ

SPD株式会社では、駐車場誘導やイベントに関わる交通誘導警備、雑踏警備業務を行なっています。

無資格・未経験の方でもキャリアアップができるよう、入社後に資格取得を目指す制度も整っています。

交通誘導警備員やイベントでの雑踏警備に興味のある方、ぜひSPD株式会社の仲間と一緒に働いてみませんか。

SPD株式会社の求人情報はこちら

交通誘導を依頼したい企業の方へ

SPD株式会社では、長年培ったノウハウを基に、お客様のニーズを調査・分析したうえで、最適な警備プランをご提案しております。

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資格を持つ警備員も数多く在籍しているため、必要に応じて各資格保有者の配置が可能です。

交通警備・雑踏警備を依頼したいとお考えの方は、お気軽にご連絡ください。「まずは相談したい」という方からのお問い合わせも、お待ちしております。

SPD株式会社のお問い合わせ・資料請求はこちら

まとめ

交通誘導2級の資格は、自動車専用道路や高速道路の警備には欠かせません。警備員として働いている方は、交通誘導2級を取得しておくと、キャリアアップや給与アップなどが期待できます。

交通誘導2級の取得方法は大きく分けて、講習を受けるか独学で勉強して直接試験を受けるかの2択です。それぞれメリット・デメリットがあるので、自身に合った方法を選びましょう。

SPD株式会社は、交通誘導やイベントでの雑踏警備の経験が豊富です。2019年には、ラグビーワールドカップの熊谷会場の警備なども実施しました。過去のノウハウから、お客様のニーズに合ったプランをご提案できます。

「交通誘導の警備を依頼したいけれど、具体的な内容が決まっていない」「まずは見積もりが欲しい」という方も、お気軽にご連絡ください。

警備・防犯・セキュリティのSPD株式会社