交通警備のやり方とは?交通整理との違いや資格についても解…

技術の進歩でロボットは活躍の場を広げており、警備業界でも導入が進んでいます。警備ロボットは、慢性的に人手不足の警備業界にとって救世主となりうる存在です。
しかし、警備をすべてロボットに任せることはできません。そのため導入にあたっては、現在利用できる警備ロボットがどのような業務に対応できるのかを知っておくことが大切です。
そこで本記事では、警備ロボットが対応できるおもな業務内容や導入のメリット、警備ロボットの選び方を紹介します。
目次
経済産業省が開催したロボット政策研究会では、ロボットを「センサー、知能・制御系、駆動系の3つの要素技術を有する、知能化した機械システム」と定義しています(※)。
そして警備ロボットとは、これらの技術を駆使し、事故や盗難などに備えるために利用される機械システムのことです。警備員に代わり、配備された現場で警戒・防護を行ないます。
警備ロボットは、AIやドローンの進化にともなって、2010年代から徐々に実用化されてきました。外国では、警察などの法執行機関でロボットが採用された例もあります。
日本でも、大規模なイベントや商業施設などで警備ロボットの導入が進んでいます。実際、2025年に開催された大阪・関西万博では、自律走行型の警備ロボットが会場内や駅構内の警備の一部を担いました。
※引用:経済産業省「AIロボティクス検討会 参考資料(2025年10月)」
これまで警備員が担ってきた業務のうち、警備ロボットが代替できるものを紹介します。
巡回警備は決まったルートを定期的に確認するルーティンワークがメインとなるため、多くを警備ロボットに任せることが可能です。
警備ロボットは、事前に設定したルートに沿って移動しながら、カメラやセンサーで周囲を監視します。巡回中に撮影された映像は、監視モニターなどを用いてリアルタイムで確認可能です。異常を検知した場合、警備員などに通知や通報を行なえるものもあります。
また、巡回結果を自動で記録し、レポートとして出力できる警備ロボットを導入すれば、報告書作成の手間も軽減でき、さらなる業務効率化につながるでしょう。
警備ロボットは、受付やエントランスなど特定の場所に立って周囲の状況を監視する立哨警備の補助にも活用できます。
搭載されたカメラやセンサーで不審な動きや立ち入りがないかを監視しつつ、来訪者へ音声で挨拶する機種も存在します。
また、顔認証機能を備えた機種であれば、あらかじめ登録した人物を検知し、警備員にアラートを出す運用も可能です。
警備ロボットのなかには、設定した音声アナウンスやディスプレイ表示で受付や館内案内などを行なえる機種もあります。時間帯やイベント内容に応じてアナウンス内容を変更し、状況に合わせた誘導や案内をすることも可能です。
また、機種によっては、利用者からの問い合わせがあった際にロボットを介して通話できるものもあります。
警備ロボットは、導入する施設の特性や警備目的に合わせて活用することで、警備体制の強化や業務効率化に役立ちます。代表的な導入シーンは、次のとおりです。
| 場所 | 業務例 |
| オフィスビル | 入退館の管理IDカードの照合夜間や休日の巡回警備来訪者への挨拶・案内 |
| 商業施設 | 巡回による不審者・不審物の検知フロア案内や店舗情報の提供迷子への対応 |
| 工場・倉庫 | 不審者・侵入者の検知危険区域の異常監視温度検知による火災予防バーコードリーダーによる在庫管理 |
| 病院・介護施設 | 夜間の巡回警備患者や入居者の徘徊・転倒検知見守り支援 |
警備ロボットには、いくつかの種類があります。ここでは、大きく3つに分類して紹介します。
巡回型ロボットとは、設定されたルートに沿って自律走行し、不審者を検知するなどの決められた対応を行なうポピュラーな警備ロボットです。オフィスビル・商業施設・工場・病院など、幅広い施設に対応しやすいのが特徴です。
機能は機種によって異なりますが、搭載されたセンサーにより異常音・ガス漏れ・火災などを検知して通報する機能などが一例として挙げられます。そのほか、異常を検知した際のデータの蓄積・送信や顔認証機能を用いた不審者の検知、マップの自動作成と自律移動などが可能な機種もあります。
巡回型ロボットの利用によって、セキュリティレベルをさらに向上させられるでしょう。
なお、巡回型ロボットの多くは屋内用ですが、防水・防塵性能を持つ屋外用ロボットも登場しています。
ドローン型巡回ロボットでは、事前に設定した経路にしたがって自律的に飛行するドローンが、施設を上空から監視します。
地上からは監視しにくい屋上などの巡回ができ、地上警備の死角を補えるうえ、ドローンが撮影した映像をリアルタイムで確認が可能です。工場や倉庫、農地など敷地面積の広い施設などで活用しやすいでしょう。
山口県にあるPFI手法の刑務所「美祢社会復帰促進センター」では、2018年3月に日本で初めての実運用となる、ドローン型巡回ロボットの巡回警備がスタートしています。
なお、ドローン型巡回ロボット(警備ドローン)の活用シーンについて詳しくは、以下の記事を参考にしてください。
警備ドローンの活用シーンと警備に活用するメリット・デメリットを解説!
遠隔操作型ロボットとは、人が無線で遠隔操作するロボットのことです。人間の判断を必要とするような状況下でも、臨機応変に対応できます。オフィスビルや商業施設、工場などのほか、建設現場をはじめとする危険をともなう場所、人の立ち入りが難しい場所で活躍します。
ただし、1基につき一人の操縦者が必要なため、人件費削減は難しいでしょう。

警備ロボットを導入することで、どのようなメリットがあるのかを解説します。
警備ロボットの導入における大きなメリットは、24時間稼働できることです。
人間は長時間同じ作業をしていると、疲れたり集中力が切れたりして異常を見落とすおそれがありますが、ロボットを利用すれば、注意力の欠如による人為的ミスを減らせます。
また警備ロボットは、警備員の労働環境の改善にも貢献します。炎天下や極寒など人間にとって過酷な環境下での警備や、火災現場での活動、危険な作業などをロボットに任せることで、警備員の負担は大きく軽減されるでしょう。
高度な技術を搭載したロボットを警備に利用することで、より精密な警備業務が行なえるというメリットも見逃せません。
設備機器の発熱を発見するサーモセンサーなど、人の目ではわからない異常を検知できる警備ロボットは、人だけの警備よりも早期に異常を発見できる可能性があります。
ロボットが撮影する画像・映像によって、警備レポートもより正確なものとなるでしょう。
映像記録が警備員の監視モニターにリアルタイムで送信される機種もあるため、警備ロボットの存在自体が犯罪の抑止力となることも期待できます。
警備業界では慢性的な人手不足が問題となっていますが、警備ロボットを導入して少人数でも警備のクオリティを維持できれば、解決に近づくでしょう。警備にかかる人員が少なくなれば、人件費の抑制にもつながります。
また、警備の仕事は労働時間が長くなりやすいため、体力も必要です。警備業務の一部をロボットによって代替すれば人員を削減でき、人手不足の解消につながるでしょう。
ここでは、警備ロボットを導入する際に注意すべきポイントを紹介します。
警備ロボットはセンサーやカメラ、通信技術などを搭載した精密機器のため、1台当たりの導入コストが数百万円から数千万円ほどと高額になりがちです。本体の購入価格だけでなく、設置費用やシステム費などが追加でかかるケースもあります。
そのため、導入に際しては「どの業務をロボットに任せたいのか」「必要な機能は何か」を明確にし、不要な機能を追加してコストが膨らまないよう注意が必要です。予算の都合で購入が難しい場合は、リースやレンタルといった導入形態を検討するのも一つの方法です。
警備ロボットは機械である以上、誤検知や誤作動が起こる可能性があります。通信障害やバッテリー切れ、センサー不良などにより、運用中に停止するリスクも想定しておく必要があるでしょう。また、段差で立ち往生したり、転倒時に自力で復旧できなかったりすることもあります。
そのため、導入後は定期的な点検やメンテナンスで故障や不具合リスクを抑えるとともに、トラブル発生時に現場で人が対応できる体制作りが欠かせません。
警備ロボットは日々進化しているものの、想定外の事態や複雑な状況に対して、人と同じように判断して対応することは現時点では困難です。
そのため、警備ロボットの導入にあたっては「警備員の業務を補助する存在」と位置付け、警備員と連携した柔軟な警備体制を構築する必要があります。警備ロボットに任せる業務と人が対応する業務を整理し、役割分担を明確にしておくことで、よりスムーズに運用できるようになるでしょう。

警備ロボットを導入する際には、どのような点に気を付けて選べばよいのでしょうか。ポイントを7つ紹介します。
警備ロボットは製品によって、購入する場合とリース契約に分かれます。どの製品を選ぶかは、提供元に見積もりを出してもらって検討する方法が一般的です。警備ロボットは高額なものが多いため、あらかじめ予算を立てておきましょう。
保管場所や待機場所を確保するため、本体サイズを確認しましょう。24時間の稼働を予定しているロボットであっても、停止時や充電時の置き場所に入るかどうか、念のため確認するのがおすすめです。
バッテリーが切れる前に充電スポットに戻れるようにするため、連続で走行できる時間を確認しておきましょう。また、充電に要する時間を知っておけば、稼働スケジュールを立てるうえでも役立ちます。
ロボットが自走可能だとしても、越えられない段差などがある場合は、自分でロボットを持ち上げて移動させなければなりません。転倒したロボットを人力で起こさなければならない場合や、故障で自走しなくなる場合もあるため、重さはチェックしておきましょう。
警備ロボットの機能は機種によってさまざまです。清掃や施設案内など警備以外の業務もこなす機種や、不審者に対して威嚇的な行動を起こす機種などがあり、多彩といえます。
どこまでの役割をロボットに求められるのかを確認し、自社のニーズに合った機能を搭載した機種を選びましょう。ロボットの配置場所や活用方法は機能によって決まるため、十分な確認が必要です。
導入目的によっては、移動速度の確認も重要です。警備ロボットの多くは、最大速度が公開されています。例えば、広い敷地内での警備を任せる場合、ある程度速く移動できる機種を選びましょう。
ただし、速度に関しては安全性を考えることも大切です。周囲の人や障害物を検知して徐行・停止する機能にも注目してみましょう。
警備ロボットでは、屋外でも使えるように防水性能や防塵性能を追加した機種も開発されています。屋外でも使用できる警備ロボットであれば、用途が広がるでしょう。
警備業界、特に巡回警備においては、警備ロボットが人手不足解消の切り札となる可能性があります。ロボットには人のような複雑な状況判断はできないものの、警備の大部分である定型業務を正確かつ効率的にこなすことができます。
警備ロボットを導入する際には価格や機能を比較し、自社のニーズに合った機種を選ぶことが大切です。
ここでは、警備ロボットの導入を検討する際によくある質問と回答を紹介します。
警備ロボットの導入方法は、大きく分けて以下の2パターンです。
購入の場合は数百万円から数千万円ほどかかるのが一般的です。リース契約の場合は、月10~30万円ほどが目安となるでしょう。
警備ロボットの機能やアタッチメントは、別途オプションとして設定・交換することが可能です。施設や警備目的に応じて選択するとよいでしょう。一例として、以下のようなものがあります。
警備ロボットで起こりやすいトラブルとしては、立ち往生や転落、衝突、暴走などが挙げられます。例えば、警備ロボットがエレベーターの扉付近で停止してしまい、利用者の動線を妨げるケースなどです。
警備ロボットのトラブルは、故障やセンサーの認識・検知エラーなどが原因です。警備ロボットによるトラブルを未然に防ぐには、定期的なメンテナンスや有人監視の強化などが求められるでしょう。
警備ロボットは巡回や監視などの定型的な業務を得意とします。しかし、臨機応変な判断が求められる業務や、高度なコミュニケーションが必要な業務では、ロボットだけで対応するのは難しいのが実情です。例えば、災害発生時の避難誘導、不審者など相手の反応を見ながらの声がけが必要な場面では、警備員の役割が重要となるでしょう。
そのため、警備体制の強化のために警備ロボットの導入を検討しているのなら、警備を「ロボットのみ」「人のみ」にするのか、警備員と警備ロボットを連携させた警備にするのかをケースごとに判断することが大切です。
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