施設警備とは?ビルや商業施設などでの仕事内容や年収、将来…

警備会社への依頼を検討するにあたり、警備業法について把握しておきたい方も多いのではないでしょうか。警備会社が提供するサービスは警備業法に基づいているため、警備業法の違反事例などを知ることで、優良な警備会社選びに役立てられます。
今回は、警備業法の概要を解説したうえで、警備業法違反の事例や原因、警備会社を選ぶときのポイントなどを紹介します。自社の警備力の強化に向けて警備会社を探しているという方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次

そもそも警備業法とは、警備業において必要な規則を定めた法律のことです。警備業法の第1条によると、その目的は、警備業務の実施の適正化を図ることとされています。
警備業法は、1972年に制定されました。警備業務の定義や警備員の制限、警備会社に課される責務などについて細かく定められています。警備員や警備会社が警備業務を遂行する際は、この法律を遵守しなければなりません。
また、健全な警備活動が実施されるよう、警備業法の違反行為に罰則が科されていることも特徴です。
警備業法は、社会情勢などの時代の変化とともに、随時改正されてきました。特に近年は、デジタル社会の普及にともない、紙の書類の廃止などに関連する改正が行なわれています。
日本で警備業の需要が高まったのは、1960年代です。1964年開催の東京オリンピックでは選手村の警備を行ない、1970年開催の大阪万博などでも警備業が活躍したことで、認知度向上や成長に寄与しました。
しかし、当時は警備業に関する法律がなく、規制するものはありませんでした。そのため一部では、不適切な警備活動を行なう業者や、労使紛争において悪質な業者が存在するなど、問題が発生していたのです。
これらの問題を解決するため、1972年に警備業法が制定されました。以後、警備業は適正化され、健全な発展を続けています。
警備業法で定義されている警備業務は、大きく4つに分かれます。以下では、1号から4号までの警備業務の概要を確認しましょう。
| 警備業務 | 概要 |
| 1号警備業務(施設警備) | オフィスビルやマンション・商業施設などで、盗難等の事故発生の警戒・防止を行なう |
| 2号警備業務(雑踏・交通誘導警備) | イベント会場や工事現場などで、車両の交通誘導や雑踏整理を行なう |
| 3号警備業務(運搬警備) | 貴重品もしくは危険物を目的地まで安全に運搬するため、事故発生の警戒・防止を行なう |
| 4号警備業務(身辺警備) | 契約者の身体に発生する危害の警戒・防止を行なう |
警備業務の種類について、さらに詳しく知りたい方はぜひ以下の記事をご覧ください。
警備を依頼したい!業務の種類や料金相場・警備会社を選ぶポイントを解説
※SPD株式会社では、建築・土木等に関連する2号業務、および3号業務、4号業務は取り扱っておりません。
2024年4月1日より、改正警備業法と改正警備業法施行規則が施行されています。
今回の改正は、デジタル改革の一環で実施されたものであり、紙の認定証廃止や、各事業者が作成した「標識」の掲示の義務化が行なわれました。
この標識情報は、原則的に警備会社のホームページ上でも公開されるため、警備を依頼する企業にとっても、情報公開の透明性向上というメリットがあります。詳しい改正内容を知れば、信頼できる警備会社を見つける参考にできるでしょう。
おもな3つの改正内容は、以下のとおりです。
| 改正内容 | 概要 |
| 認定証の廃止 | 改正法の施行日以降は事業者が「標識」を作成して、主たる営業所の見やすい場所に掲示することが義務付けられる。併せて、Webサイト上への掲示も義務付けられる |
| 認定証の書換え及び再交付の手続の廃止 | 認定証の廃止にともない、書換えと再交付の手続が廃止される |
| 認定証等に係る語句の変更 | 「認定証」が「認定」になり、「認定証番号」が「認定番号」になるなど、「認定証」に関係する語句が変更される |
警備会社が警備業法に違反した場合、罰則は罰金刑であるケースが多い傾向です。罰金刑が科された警備会社は、警備員・警備業者の欠格事由に該当し、警備業者としての認定が取り消されます。そのうえ、5年間は警備業者として営業を行なえません。
警備業法のおもな違反内容の罰則一覧は、以下のとおりです。
| 違反内容 | 罰則内容 |
| 業務停止命令違反 | 1年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、または併科 |
| 営業停止・廃止命令違反 | 1年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、または併科 |
| 無認定営業 | 100万円以下の罰金 |
| 名義貸し違反 | 100万円以下の罰金 |
| 契約書の虚偽記載 | 100万円以下の罰金 |
| 認定申請書の虚偽記載 | 30万円以下の罰金 |
| 標識掲示義務等の違反 | 30万円以下の罰金 |
| 死亡等の届出の虚偽記載 | 20万円以下の過料 |
参考:e-Gov法令検索「警備業法(昭和四十七年法律第百十七号) 令和7年6月1日 施行」
また、罰金や営業停止といった罰則が科される前に、指示処分になるケースも少なくありません。例えば、警備会社に所属する警備員が、道路交通法に則った誘導ができていなかった場合、業務から外すように指示されるという処分になります。
いずれにしても、警備会社に依頼する際は、警備業法を遵守して安定的に警備サービスを提供してくれる会社を選ぶことが重要です。

警備会社の多くは優良であるものの、一部の警備会社で警備業法に違反してしまうケースがあります。ここでは、代表的な警備業法の違反事例について見ていきましょう。
1つ目は、警備員の違法派遣によって、警備業法に違反してしまう事例です。自社の警備員が不足していたため、他社の警備員を違法派遣させたというケースが多い傾向です。
ほかの警備会社から応援要員として警備員を派遣してもらうこと自体は違反ではないものの、再委託の手続きを行なっていることが前提です。この手続きを行なわずに警備員を派遣してもらうことは違法となります。
警備員を違法派遣させた場合、営業停止処分や警備員指導教育責任者資格者証の返納といった罰則が科される可能性があります。また、処分後も再発防止策の報告などが必要です。
警備業務の再委託について詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事をご覧ください。
2つ目は、警備員への教育を怠ったために、警備業法に違反する事例です。警備業法における「教育懈怠」に当てはまるのは、必要な教育を受けていない新人の警備員に警備業務を担当させたようなケースです。
警備会社は、警備員に対して以下の法定教育の実施が義務付けられています。
これらの教育を怠り、警備員を業務に従事させると、違法派遣と同様、営業停止などの処分になる可能性が高まります。ただし、営業停止期間は教育を受けている警備員の割合に応じて異なります。
警備員の新任教育や現任教育については、以下の記事でも詳しく解説しています。
警備員の新任・現任研修の内容とは?役立つ資格やよくある質問についても解説
警備員の現任教育とは?教育時間・内容や知っておきたいポイントを詳しく解説
3つ目は、教育実施簿に虚偽の記載をして、警備業法に違反する事例です。教育実施簿とは、警備業者が年度ごとに作成して、営業所へ備え付けることが義務付けられている法定書類です。
年に一度、法定備付書類の管理に問題がないかを確認するための立入検査が、警察によって実施されます。警備員の教育が済んでいないにもかかわらず、教育が済んでいるなど虚偽の内容を教育実施簿に記載していると、警備業法違反となります。
なお、虚偽記載が判明した場合、30万円以下の罰金や、認定証の返納命令といった処分になる可能性があります。
4つ目は、警備業法15条に違反した事例です。警備業法15条とは、警備員が自身の権限を越えた行動を取らないように規定する条項です。
警備業者は、この条項に違反しないように警備員を教育する必要があります。警備業法15条では、以下のような行為が禁止されています。
| 禁止行為 | 概要 |
| 職務質問類似行為 | 警備員は不審者に対する制止や警戒は可能だが、職務質問のような、プライバシーに踏み込んだ質問は禁止されている |
| 交通整理類似行為 | 警備員は車両の運転手に対してお願いをする「交通誘導」は可能だが、車両の停止や走行の制限を強制する「交通整理」はできない |
| 取り調べ類似行為 | 警備員が不審者を発見した際に、警察に通報することは可能だが、取り調べを行なうことはできない |
警備業法15条について、より詳しく知りたい方はぜひ以下の記事をご参照ください。
前述のとおり、多くの警備会社は優良であるものの、一部の警備会社で警備業法に違反するケースがあります。その原因として考えられるのは、警備員を適切に管理できていないことです。
警備員の管理には、出勤・退勤時間や給与計算、シフトなどの管理が含まれます。例えば、給与計算一つとってみても、雇用形態や警備員の階級に応じた管理が必要です。
多くの警備員を抱えており、日々の管理で手一杯の警備会社の場合、意図せず警備業法に違反する可能性もあります。
なお、警察庁の資料によると、2024年末における警備業者数は1万811業者です。同年の警備業者における警備業法等違反検挙件数は6件であり、警備業法に違反した業者はごく一部であることがわかります。

ここからは、警備業法に違反するような警備会社への依頼を避けて、優良な警備会社へ依頼するために知っておきたい選び方のポイントを確認していきましょう。
なお、信頼できる警備会社の具体的な選び方や、依頼する際の流れについては、ぜひ以下の記事もご参照ください。
2026年版|信頼できる警備会社の選び方とおすすめの会社を解説
警備業法では、警備会社が警備業を営むにあたり、都道府県公安委員会の認定を受けることが義務付けられています。この認定を実際に警備会社が受けているかどうかは、「標識」で確認できます。
先述のとおり、改正法の施行によって、「標識」の営業所掲示やWeb掲示が義務付けられているため、実際に掲示されているかをチェックしましょう。標識には以下の情報が記載されています。
警備会社に依頼するうえで、自社が依頼したい警備サービスに関する十分な実績があるかをチェックしましょう。というのも、実績が豊富なら、警備サービスや配置される警備員の質の高さが見込まれるためです。
併せて、24時間365日体制での警備に対応しているかを確認することもおすすめします。休みなく警備サービスを提供している警備会社なら、予期せぬトラブルにも柔軟に対応してもらえる可能性があるでしょう。
前述のとおり、警備業法の違反事例は、警備員への教育懈怠や、教育実施簿の虚偽記載など、教育に関するものが多い傾向です。警備員の教育・研修に力を入れている警備会社なら、警備業法違反になるリスクは極めて低いといえるでしょう。
また、警備業務とはいえ、常駐する警備員は施設を訪れるお客様と直に接することもあります。そのため、警備員のマナーや礼儀に関する指導が行き届いているかをチェックしておくのもおすすめです。
質の高い警備・接客のスキルを備えた警備員を配置することで、来訪者からの評価もアップするでしょう。
信頼できる警備会社をお探しなら、ぜひSPD株式会社へご相談ください。当社は、オフィスビルやマンション、商業施設における「常駐警備」に関して、50年以上の実績がある警備会社です。
また、「イベント・交通誘導警備」では、サッカー、ラグビーワールドカップやオリンピック、花火大会といった大規模イベントにおける警備実績も多数あります。
法定教育の実施はもちろんのこと、各種資格取得の支援や巡察機関の設置など、スタッフをサポートする制度が充実していることも特徴です。
例えば、常駐警備員においては、接遇マナー向上を図る教育を採り入れ、お客様にご満足いただける警備サービスの提供に向けて注力しています。
プロフェッショナルな警備員による質の高い警備サービスを提供してもらいたいという方は、ぜひお気軽にご相談ください。
警備会社の多くは優良であるものの、一部の警備会社では、警備員を違法派遣させたり、警備員への教育を怠ったりして、警備業法に違反するケースがあります。そのため警備会社を選ぶ際は、「公安委員会の認定を受けているか」「信頼に足る実績があるか」「警備員の教育・研修体制が充実しているか」をしっかりとチェックしておきましょう。
警備業務について50年以上の実績があるSPD株式会社なら、常駐警備やイベント・交通誘導警備において、質の高い警備サービスをご提供可能です。当社では、義務付けられている法定教育に加えて、接遇マナー向上を図る独自の教育なども採り入れており、質の高い警備員を多数抱えています。
お客様のニーズに合わせた最適な警備プランのご提案もできますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
ここからは、警備業法に関するよくある質問と回答を紹介します。
1972年に制定された警備業法は、民間の警備業者が警備業に取り組むうえで必要な規制を定めた法律です。この規制によって、適正な警備業務が実施されることを目的としています。なお、警備業法では、1号~4号の警備業務の定義、警備員の制限などについて細かく定められています。
警備業法は、社会の変化に合わせて改正が行なわれています。2024年と2025年に実施された改正でのおもな変更点は、以下のとおりです。
| 改正警備法の施行時期 | おもな変更点 |
| 2024年4月1日 | 認定証の廃止 ・認定証の書換え、および再交付の手続の廃止 ・認定証等に係る語句の変更 |
| 2025年6月1日 | 懲役・禁錮の廃止と拘禁刑への変更 |
2025年の法改正で拘禁刑へ一本化されたことにともない、警備業における誓約書の項目も一部変更されています。改正内容が守られているかは、警備を依頼する企業にとって信頼性を図る基準にもなるでしょう。
警備業法の違反事例として、教育を受けていない警備員の配置や服装制限の違反などが挙げられます。代表的な違反事例は、以下のとおりです。
基本的に多くの警備会社は優良であるものの、一部の警備会社でこのような違反行為が見られます。
警備業法の違反内容に応じた罰則が科されます。例えば、営業停止の命令を守らなかった場合は、1年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、または併科となります。
また、無認定営業や名義貸しなどを行なった場合は、100万円以下の罰金の対象です。認定申請書の虚偽記載などを行なった場合は、30万円以下の罰金が科されます。
25分ルールとは、警備対象の現場へ警備員が到着するまでの時間制限に関するルールのことで、警備業法施行細則で規定されています。このルールに則り、機械警備業務では、警備システムが異常を検知した際に、警備員はその通知を受けてから25分以内に現場へ駆けつけなければなりません。
原則25分以内に到着する必要があるものの、交通の便が悪いエリアなどは、30分以内の到着で問題ないと規定されているケースもあります。
警報の発報とは?対応が必要な警備業務や「25分ルール」も紹介
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